FACEBOOK TWITTER MAIL

ギターマダガスカル

CAST|4人の音楽家それぞれの旅。

Thominot[トミノ]
南部の港町フォール•ドーファン出身。アンタンヌシ、アンタンルイ、アンタイサカの血を引く。父の世代に完成されたマンガリバと呼ばれる音楽スタイルを継承し、2000年に自身のバンド"ハズライ"を結成。ハズライとは、儀式で用いられるマダガスカル伝統の太鼓のことで、トミノ自身カボシと呼ばれるマダガスカル特有の弦楽器と共に使いこなす。フランス語と英語が堪能で、国内のみならず世界各地で音楽活動を行っている。

Baba[ババ]
北部マジュンガ近郊、アンバトゥブエニ出身のサカラヴァ。マダガスカルの雄大な自然から得たインスピレーションを、感性のままギターひとつで表現する。アンツァと呼ばれる北部伝統の霊媒儀式からも強い影響を受けており、彼の曲作りの原型となっている。彼の音楽は独特な歌声とコード進行が特徴で、特に歌詞には彼の人柄が出ている。ポピュラー音楽の台頭で独創性が失われつつある近年のマダガスカル音楽の中であっても、彼の音楽は常に独創性を保ち続けている。

Teta[テタ]
南部の小さな町アンパニヒ出身のマハファリ。対岸のアフリカ大陸から強い影響を受けたツァピキと呼ばれる音楽スタイルの代表的なギタリスト。8歳からギターを弾き始めるも幼少期の生活は厳しく、小学校までしか教育を受けることができなかった。そのため、13歳の時に音楽に人生を捧げる決意をする。彼の独特の変則チューニングと天才的な指さばきが奏でるツァピキのスピーディーなメロディは瞬く間に南部全域に広まり、その噂は遥か海を越えフランスにまで届く。昨年トミノと共に海外で公演するなど、世界各地で活躍。

D'Gary[デ・ガリ]
首都アンタナナリヴ出身のバラ。2007、2009年に北米で公演を行うなど、4人の主要ミュージシャンの中で最も世界的に知名度が高い、マダガスカルの代表的なギタリスト。独特の演奏法とオープン•チューニングが有名で、親指と人差し指のみで弾いているとは思えないほどの超絶テクニックが特徴。17歳の時に父を亡くし、バラの葬儀儀式ハブリアを経験。その時のマダガスカルの神秘的な儀式音楽に包まれた体験が、現在に至るまでの音楽活動の原型となっている。

SCENE|映画が迫る音楽の根源、生活と儀式

本編では、プロ・アマチュアを問わず、マダガスカルの音楽家たちの演奏を堪能できる。やがて、4人の主人公それぞれの旅の道行きとともに浮かび上がるのは、市井の人々の生活の姿である。
パリ在住のミカは、リュヌとの会話で答える。文化として毎日の米食、嬉しい時には音楽が必要で、その形は自由、手拍子だけでも祖先と繫がれること。そしてマダガスカルの人々にとって大切な4つのものは、“割礼” “結婚式” “葬式” “ファマディハナ(=儀式)” なのだと。
注目すべきドキュメントとして、「アンツァ」「ハブリア」といった、儀式の貴重な映像も収められた本作は、多くの人が初めて目にするであろうシーンで充溢している。

PageTop